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HSBC、インドでの富裕層事業の現地展開に再参入へ=幹部
7月1日、英銀大手HSBCホールディングスのインド法人のヒテンドラ・デーブ最高経営責任者(CEO)は30日、ロイターのインタビューで、1年以内にインドの富裕層向けプライベート・バンキング事業の現地展開に再参入する計画が基本決定していると語った。写真はHSBCのロゴ。マレーシアのクアラルンプールで2019年8月撮影(2022年 ロイター/Lim Huey Teng)
[ムンバイ 30日 ロイター] - 英銀大手HSBCホールディングスのインド法人のヒテンドラ・デーブ最高経営責任者(CEO)は30日、ロイターのインタビューで、1年以内にインドの富裕層向けプライベート・バンキング事業の現地展開に再参入する計画が基本決定していると語った。2015年にいったん同事業から撤退していたが、成長性のある主要な戦略的市場として再チャレンジする。
インドで個人富裕層に特化した事業を展開する外資系金融機関は少ない。インドは収益の魅力はあるが競争が極めて厳しい市場だからだ。
しかし、デーブ氏は「インドでは富の大規模な創出と富裕層の増加が期待できる」と指摘。インドでの事業参入に向けて社内の承認手続きが進んでいるとし、富裕層向けの一連の金融商品の用意も含め、作業に6─12か月かかるとの見通しを示した。
HSBCはインドの富裕層向けには現在、シンガポールやロンドンや中東の拠点から商品やサービスを売り込んでいる。同社は最近、大中華圏とインドを柱にしたアジア重視戦略にシフトしようとしており、富裕層事業でもアジア地域への人材配置を強化したり、多額の資金を投入したりしている。
デーブ氏はインドでは向こう3─5年で、さまざまな事業分野での顧客数を全体で4倍にすることを目指すとも表明した。