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今年と来年、それぞれ3─4回の利上げ想定=米クリーブランド連銀総裁
1月18日、米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、2018年と19年にそれぞれ3─4回の利上げを実施するのが適切との認識を示した。写真は2014年12月にワシントンで会見する同総裁(2018年 ロイター/Gary Cameron)
[18日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は18日、2018年と19年にそれぞれ3─4回の利上げを実施するのが適切との認識を示した。連邦準備理事会(FRB)当局者の大方の見方よりもやや速いペースの利上げを予想した。
総裁は全米経済教育協議会での講演で、個人消費と企業の設備投資による景気浮揚効果で、今年の米経済成長率は約2.5%になるとの見方を示した。その上で、税制改革法の成立により、それ以上の成長も期待できるとした。
現在4.1%の失業率は年末までに4%を割り込む水準に改善すると指摘。インフレ率も現在、米連邦準備理事会(FRB)の目標である2%を下回っているが、1─2年以内に目標水準に達するとの予想を示した。
総裁は「経済が想定通りに拡大すれば、今年と来年、昨年同様のペースでの利上げが適切になる」と説明した。講演後の質疑応答では、それぞれの年に「3─4回」の利上げを想定していると語った。
緩やかなペースでの利上げによりインフレ率の目標達成が可能になり、同時に、景気過熱につながる可能性のある金融システムのリスクを抑制すると説明した。
FRBは昨年、合計で0.75%ポイントの利上げを実施。12月に公表された直近の見通し(中央値)では、18年中に0.75%ポイント、19年は0.5%ポイントの利上げが見込まれている。
メスター氏の発言によると、同氏は19年末の金利について、FRB当局者の大方の見通しを最大で0.75%ポイント上回る水準を想定していることになる。
同氏は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を握る。
また、税制改革が今年と来年のGDP伸び率を0.25─0.5%ポイント押し上げると見込むが、それ以上の効果が表れる可能性もあるとした。長期的な米国の潜在成長率は年間約2%との見通しを示した。FRB当局者の大方の予想である1.8%を上回る。
*内容を追加しました。