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米新規失業保険申請件数、45年ぶり低水準
[ワシントン 18日 ロイター] - 米労働省が18日に発表した13日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比4万1000件減の22万件と、1973年2月以来、約45年ぶりの低水準に改善した。
ただ複数の州が推計値だったため、統計は誇張されている可能性が高い。市場予想は25万件だった。
前週の数字は改定されず、26万1000件だった。
申請件数は前週まで、4週連続で増えていた。エコノミストらは、祝日や異常低温などの季節調整が困難だったことを指摘する。
カリフォルニア州とアーカンソー州、ケンタッキー州、メーン州、ハワイ州、バージニア州、ワイオミング州は推計値だった。15日はキング牧師誕生記念日の祝日で政府機関は閉まっていた。
労働省当局者によると、数カ月前にハリケーン「イルマ」と「マリア」によってインフラ設備が破壊した米領バージン諸島では依然としてデータ処理に影響が出ている。米領プエルトリコもまだデータ処理が正常業務に戻っていないという。
新規申請件数は30万件を切ると労働市場が力強いとされるが、件数は150週連続でこの水準を下回っている。この期間は労働市場が今より小さかった1970年に記録して以来の長さとなる。労働市場はほぼ最大雇用状態にあり、失業率は17年ぶりの低水準となる4.1%だ。
週ごとの変動をならし情勢をより正確に反映するとされる4週移動平均は6250件減の24万4500件となった。
今回の失業保険申請件数は、1月の雇用統計と調査期間が重なっている。申請件数の4週移動平均は昨年12月から1月にかけての調査期間に8500件増えた。1月の雇用統計で雇用の伸びがいくぶん弱まったことを示唆する。12月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月から14万8000人増えた。11月は25万2000人増加していた。
労働市場が最大雇用状態に近づく中、雇用の伸びはペースが鈍化している。適切な人材を見つけることが困難であると報告する企業が増えている。全米の求人件数は現在、約590万件だ。
17日に公表された2017年11月下旬ー12月の全米12地区の連邦準備銀行による景況報告(ベージュブック)は、「ほとんどの地区が、引き続き労働市場が引き締まり、多岐にわたる技術や部門において適切な人材を探すことが難しい」と指摘した。
2週間以上手当を受けている失業保険受給者の総数は、6日までの週で7万6000件増の195万2000件だった。4週移動平均は4000件増の192万1000件。