ニュース速報

ビジネス

ドル110円後半、下値の買いで切り返し

2018年01月17日(水)15時45分

 1月17日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からややドル高/円安の110円後半。東京市場のドルはいったん円高に振れた後、切り返した。写真は2016年11月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からややドル高/円安の110円後半。東京市場のドルはいったん円高に振れた後、切り返した。市場では国内勢とみられる向きのまとまった買いが、下値を支えたとの指摘が出ている。

この日のドルはまず売りが先行。ドルが下落した海外市場終盤の流れを引き継ぐ形で一時110.19円まで売られ、昨年9月15日以来4カ月ぶり安値をつけた。

しかしその後はじりじりと反発。午後に入り一転110.93円まで切り返した。下値でまとまったドル買いが入ったことをきっかけに、110円割れを狙っていた短期筋が、いったん売りポジションを圧縮したという。

4カ月ぶり安値圏へ下落したドルは、前日も110円前半まで売られた後に、110円後半へ反発した。市場筋によると、心理的な節目となる110円付近では実需や投資家ら幅広い向きが買い興味を示しているもようで「109円台へ下落すれば買い需要はさらに強まり、強い下支え要因となるのではないか」(邦銀)との声が出ていた。

<カナダドル、利上げでも通貨には下落圧力>

きょう海外時間の注目はカナダ銀行(中央銀行)の金融政策決定会合。事前予想は0.25%の利上げだが、市場では今年3回の利上げが既に織り込まれている状況で、実際に利上げが実施されても材料出尽くし感から「予想で買って、事実で売る」展開もあり得るという。

ロイターが市場関係者を対象に実施した為替予測調査でも、加ドルは今後数カ月間で下落する見通し。北米自由貿易協定(NAFTA)見直しや住宅ローン規制強化を巡る不透明感を背景に、利上げが米連邦準備理事会(FRB)に一段と後れをとるとの見方だ。

ストラテジスト40人以上を対象に1月2─4日に実施した調査によると、向こう3カ月で加ドルは対米ドルで1.2700加ドルへ軟化し、その後年末までには1.2500加ドルの水準に回復するとみられている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.84/86 1.2242/46 135.71/75

午前9時現在 110.39/41 1.2269/73 135.46/50

NY午後5時 110.37/38 1.2266/67 135.41/45

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル34年ぶり155円台、介入警戒感極まる 日銀の

ビジネス

エアバスに偏らず機材調達、ボーイングとの関係変わら

ビジネス

独IFO業況指数、4月は予想上回り3カ月連続改善 

ワールド

イラン大統領、16年ぶりにスリランカ訪問 「関係強
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 2

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 3

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」の理由...関係者も見落とした「冷徹な市場のルール」

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    コロナ禍と東京五輪を挟んだ6年ぶりの訪問で、「新し…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中