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ドル113円前半、クリスマスで動意薄
12月25日、午後3時のドル/円は、前週末22日のニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の113円前半。きょうはクリスマスで米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、ブラジル、香港、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドが休場となる中、主要通貨の商いは低調で、方向感に乏しい値動きとなった。写真は米ドル札と日本円札。2013年2月に撮影(2017年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末22日のニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の113円前半。きょうはクリスマスで米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、ブラジル、香港、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドが休場となる中、主要通貨の商いは低調で、方向感に乏しい値動きとなった。
きょうは年末の五・十日で、ドルは仲値にかけて高値113.37円をつけた。いったん113.22円まで下落してきょうの安値をつけた後、113.20─30円台で方向感なく推移した。
11月末に決算を終えたヘッジファンドなどの海外投機筋は、12月に入って心機一転、ドル買いを仕掛けたが、結局ドルは米連邦公開市場委員会(FOMC)開催中の12日に113.75円を付けた後、反落に転じ、現在に至っている。
市場では「ファンド勢のドル買い攻勢は失敗に終わっている。来年もドルが上がるようには思えない」(運用機関ファンドマネージャー)との指摘がある。
今年の米国は、景気拡大の下で複数回の利上げを実施し、株にも債券にも大量の資本が流入した。しかし、ドルの高値は1月の118.60円止まり。
「ドルにとって良い材料がこれほどそろいながら113円台でさえない値動きになるのは、ドルのセンチメントが弱く、売りたいニーズがある証拠だ」(同)という。
外為市場では、ドル/円の値動きが限られる中、ブラジルレアルの動きに注目する向きがある。ブラジルは財政再建の要とされる年金改革法案で意見がまとまらず、下院採決を来年2月に先延ばした。
ブラジルレアルはすでに下落傾向となっているが、格付会社S&Pは、今週にもブラジルの格付けを見直す可能性があるとしており「格下げとなればレアルの一段安を避けられそうにない」(大和証券)との指摘がある。
一方、メキシコペソは軟調。対ドル、対円ともに9カ月ぶりの安値圏となっている。メキシコ与党のスキャンダルで来年の大統領選挙への不透明感が増したことなどが嫌気されている。
メキシコでは、米国の税制改革法成立を受けて、政府が財政の枠組みを見直すかどうか検討しているという。米税制改革法では法人税率が従来の35%から21%に引き下げられる。このためメキシコの企業幹部や議員の間では、法人税率が30%のメキシコから投資が逃げ出し、同国経済が打撃を受けるとの懸念が広がっている。
ドル/円
午後3時現在 113.28/30 1.1856/60 134.32/36
午前9時現在 113.31/33 1.1848/52 134.27/31
NY午後5時 113.26/28 1.1857/60 134.36/40
(為替マーケットチーム)