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ドル112円半ば、米「ハト派利上げ」後の売り一巡
12月14日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から横ばいの112円半ば。海外市場終盤にかけて急速に強まったドル売りは一巡。日中は狭いレンジ内の推移が続いた。写真は都内で2014年1月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から横ばいの112円半ば。海外市場終盤にかけて急速に強まったドル売りは一巡。日中は狭いレンジ内の推移が続いた。
海外市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドル売りが活発化した。予想通り利上げを実施したうえ、来年の利上げ見通しを前回9月と同じ3回で据え置いたことが「ハト派的な利上げ」(外銀)との見方につながったこともあり「うわさで買い、事実で売る」動きが加速したという。
「タカ派的サプライズで114円台へ上昇すると見ていた向きは思惑が外れた。今年はドル買い材料がもう出ないということで、売ったのではないか」(ブローカー)との指摘もあった。ドルは日本時間早朝に一時112.46円と、今月7日以来1週間ぶり安値をつけた。
ただ、東京市場でそうした動きは一服。小口の買い戻しに112.79円まで切り返す場面もあったが、勢いは続かなかった。東京市場のレンジは上下わずか25銭だった。
FOMCという年内の重大イベントを終えたことで、通貨オプション市場ではドル/円の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)が大きく低下している。ロイターデータによると、1カ月物はきょうの取引で一時6.3%と15年12月以来、2年ぶりの水準へ低下した。
<米成長率大幅上方修正に驚きの声、次期議長の方針示唆か>
米連邦準備理事会(FRB)が公表した経済見通しの中で、来年の成長率予想を前回9月の2.1%から2.5%へ大幅に引き上げたことが、市場で話題を呼んだ。高成長の下で物価上昇が明確になれば、利上げペースが加速する可能性もあるためだ。
イエレン議長は会見で、現在審議中の税制改革法案が成長率予測の上方修正を後押ししたと説明。市場では「成長率は高まるが、インフレは抑制される経済を求めるパウエル(次期議長の)色が出てきている」(都銀)との受け止めもあった。
報道によると、トランプ大統領は前日、同法案が可決・施行されれば成長率は4%超へ高まるとの見通しを示している。
ドル/円
午後3時現在 112.56/58 1.1824/28 133.12/16
午前9時現在 112.75/77 1.1834/38 133.46/50
NY午後5時 112.53/56 1.1825/28 133.06/10
(為替マーケットチーム)