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金融刺激策の停止待ち過ぎれば混乱招く恐れ=エストニア中銀総裁
[ロンドン 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのハンソン・エストニア中銀総裁は15日、金融刺激策の停止を待ち過ぎれば混乱を招く恐れがあり、ユーロ圏経済の見通し改善により、ECBの政策シフトが正当化されるとの考えを示した。
同総裁はUBS主催の銀行関連会合で、「反対側にそれる危険性がある。長く待ち過ぎると後追いを強いられ、より混乱を招きかねない」と指摘。その上で「実体経済見通しに対する確信が高まる中、慎重ながらも明らかな政策再調整の余地がある程度生まれている」と語った。
世界の状況は改善しているようだとし、ユーロ圏経済は「力強い」成長を実現しており、インフレ率は小幅上昇しているとの認識を示した。
こうした経済環境の好転により、ECBはユーロ圏のインフレ率が望ましい水準に到達する「自信を次第に深めている」と述べた。
また、ECBは目標の達成に向けた金融政策ツールとして資産買い入れだけに頼るべきでないと指摘した。
「金融政策は資産買い入れだけではない。われわれは、重要ではあるが、プログラムの限定的な一部にすぎない1つ(のツール)で政策スタンスを決めることはできない」と述べた。
「同僚の1人は常に、金融政策はソロではなくてカルテットだと言いっている。資産買い入れ、買い入れの累積、再投資政策、フォワードガイダンスだ」と話した。
同総裁はタカ派寄りのメンバーの1人とみなされている。
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