ニュース速報

ビジネス

ドル114円前半、ユーロようやく下げ止まる

2017年10月27日(金)15時48分

 10月27日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の114円前半。欧州中央銀行(ECB)理事会後に進んだユーロ安は東京市場に入っても止まらず、ユーロ/ドルは3カ月ぶり安値まで下落した。写真は6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の114円前半。欧州中央銀行(ECB)理事会後に進んだユーロ安は東京市場に入っても止まらず、ユーロ/ドルは3カ月ぶり安値まで下落した。

前日からきょうにかけて、市場の注目はユーロに集中。債券買い入れ規模を月300億ユーロへ半減すること、買い入れ期間を来年9月まで延長したことが、市場予想の範囲内ながらハト派寄りの決断だったこと、ドラギ総裁が「テーパリング(段階的縮小)ではなく小規模化」と説明したことなどから、理事会後にユーロ売りが加速した。

前日午後9時ごろから始まったユーロ安は、東京でもその流れが持続。午前11時前に一時1.1624ドルをつけ、ようやく下げ止まった。前日日中高値からの下げ幅は200ポイント超に達した。

ユーロは対円でも急落。一時132.59円と前日に高値をつけた夕方から16時間近くじり安基調が止まらず、2円弱下落した。

海外市場で米国債金利が上昇、独国債金利が低下したため、米独10年債の利回り格差は2%を超えて大きく広がり、半年ぶり高水準をつけた。JPモルガン・チェース銀行の試算によると「過去3週間程度の米独金利差とユーロ/ドルの関係から見ると、昨日のユーロ/ドルの下落(幅)は整合的」だったという。

午後3時過ぎのユーロは1.1623ドル付近、ユーロ/円は132.78円付近。切り返す動きは見られない。

ドル/円は対ユーロでのドル高が波及する形でしっかり。ECBのハト派姿勢を受けてドイツ株が最高値を更新するなど欧州株が堅調だったことも、円安地合いを支えた。

「日本株をアンダーウェートとしていた外国の年金などによる日本株買いに伴う円売りも出ている」(外銀)との声もあった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 114.11/13 1.1641/45 132.85/89

午前9時現在 114.10/12 1.1636/40 132.78/82

NY午後5時 113.97/00 1.1650/51 132.77/81

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英インフレ率目標の維持、労働市場の緩みが鍵=ハスケ

ワールド

ガザ病院敷地内から数百人の遺体、国連当局者「恐怖を

ワールド

ウクライナ、海外在住男性への領事サービス停止 徴兵

ワールド

スパイ容疑で極右政党議員スタッフ逮捕 独検察 中国
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中