ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、約1カ月ぶりの高値 米株高と円安で心理好転

2017年09月13日(水)16時33分

 9月13日、東京株式市場で日経平均は3日続伸。終値では8月8日以来約1カ月ぶりの高値水準となった。前日の米国株式市場で主要3指数はそろって最高値を更新した。写真は都内で2015年10月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸。終値では8月8日以来約1カ月ぶりの高値水準となった。前日の米国株式市場で主要3指数はそろって最高値を更新した。為替も1ドル110円台まで円安に振れ、外部環境を追い風とした買いが先行した。指数は金融株や電機株の一角、不動産株の一段高で後場に上げ幅を拡大、一時112円超高となる場面があったが、買い一巡後は戻り売りに押され伸び悩んだ。

TOPIXも3日続伸。セクター別では、証券、不動産、銀行が上昇率の上位だった。半面、空運、パルプ・紙、その他金融が軟調。

日経平均はきょうまでの3日間で600円近く急騰している。1万9800円を超えた水準では戻り売り圧力が強く、「2万円を回復するのは来週の米FOMC(連邦公開市場委員会)を通過してからだろう」(国内証券)との声が聞かれた。

大和証券シニアストラテジストの石黒英之氏は「東証の空売り比率の5日移動平均は先週末時点で43%ほどで、空売りの買い戻しが入っているようだ。同移動平均が35─36%ぐらいまで落ちなければ買い戻しは一巡したといえず、まだ余力はありそうだ」と話している。

個別銘柄では、日本郵政<6178.T>が続伸。2015年11月4日の上場時の売り出し価格1400円を一時回復し、取引時間中としては1カ月ぶりの高値水準を付けた。11日に財務省が政府保有の日本郵政株を追加売却すると正式発表。1.3兆円の売り出しとともに、日本郵政が1000億円の自社株買いを実施し、復興財源を確保する。事前報道で売られており、需給的に「売り方の買い戻しが入りやすい」(国内証券)との声が出ていた。

半面、九州電力<9508.T>は反落。12日に2018年3月期の連結営業利益が前年比22.5%減の950億円との見通しを発表した。従来は玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の再稼働時期が見通せないため未定としていた。電力システム改革に伴う諸経費の増加などが響くという。減益予想を嫌気した売りが出ている。未定だった配当は前年比5円の増配とした。

東証1部の騰落数は、値上がり1314銘柄に対し、値下がりが594銘柄、変わらずが118銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19865.82 +89.20

寄り付き    19873.69

安値/高値   19845.02─19888.84

TOPIX<.TOPX>

終値       1637.33 +9.88

寄り付き     1636.23

安値/高値    1634.58─1639.54

東証出来高(万株) 160511

東証売買代金(億円) 20498.19

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米中堅銀、年内の業績振るわず 利払い増が圧迫=アナ

ビジネス

FRB、現行政策「適切」 物価巡る進展は停滞=シカ

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス

ビジネス

ECB、年内に複数回利下げの公算=ベルギー中銀総裁
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中