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ドル110円付近、一段の上昇には力不足

2017年09月13日(水)15時37分

 9月13日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル安/円高の110円付近だった。実需筋のドル売りなどで朝方の高値から下落したが、底堅さも感じられた。写真は6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル安/円高の110円付近だった。実需筋のドル売りなどで朝方の高値から下落したが、底堅さも感じられた。

午後のドルは110.00─10円台で推移した。北朝鮮や米国のハリケーン被害拡大に対する過度な警戒が和らぎ、市場はややリスクオンムードとなっていた。110.30─50円近辺に観測されるドル売り注文をこなせば、111円近辺までの上昇もあり得るとの見方が出ていた。

市場からは「懸念材料はなくなってきたが、ドル買い材料はない」(邦銀)との声も聞かれ、一段の上昇には手がかりが必要という。あす米国で発表される消費者物価指数が良好な内容となれば、年内追加利上げに対する期待が出て、ドル買いを支援するとみられている。

チャート上では、ドルの次の上値めどは8月31日高値110.67円という。

北朝鮮は国連安全保障理事会の追加制裁決議に反発しているものの、すぐに米国との軍事衝突には至らないとの見方がリスク回避ムードを和らげている。「自国の記念日よりも、ほかのイベントに合わせて何かやってくる可能性がある。11月のトランプ米大統領のアジア歴訪などは注意したい」(国内証券)との指摘もあった。

<午前は実需筋のドル売りを観測> 

ドルは朝方、前日海外市場で円が全面安になった流れを引き継ぎ110.29円まで上値を伸ばした。その後、実需筋の売りや利益確定の売りで上値が重くなり、一時109.98円と110円を割り込んだ。

株価の上昇でリスクオン地合いは確認されたものの、米10年国債利回りがじりじり低下し、ドル/円を伸び悩ませた。

        ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.05/07 1.1978/82 131.83/87

午前9時現在 110.22/24 1.1969/73 131.94/98

NY午後5時 110.16/19 1.1965/69 131.82/86

(為替マーケットチーム)

ロイター
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