ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、終値で8営業日ぶり高値水準 円安が追い風

2017年07月11日(火)15時49分

 7月11日、東京株式市場で日経平均は続伸。終値では6月29日以来8営業日ぶりの高値水準で引けた。前日の米国株はまちまちで、朝方のドル/円も水準に大きな変化は見られないなか、売り先行で始まった。写真は東京証券取引所で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸。終値では6月29日以来8営業日ぶりの高値水準で引けた。前日の米国株はまちまちで、朝方のドル/円も水準に大きな変化は見られないなか、売り先行で始まった。一巡後はハイテク株への買いもあって、プラス圏に浮上し上げ幅を拡大。後場中盤以降に為替が1ドル114円台半ばまで円安に振れると、電気機器や値がさ株が一段高となり、指数は一時130円超高となった。

TOPIXは続伸し、年初来高値を更新。東証33業種中、電気・ガス、その他金融、水産・農林が下落し、鉄鋼は変わらずだった。29業種が上昇し、情報・通信、空運、電気機器が上昇率の上位だった。

米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長による議会証言を12日に控え、東証1部の売買代金はやや盛り上がりに欠けたが、取引時間中にドル高・円安が進行し、幅広い銘柄に買いが入った。

大和証券シニアストラテジストの石黒英之氏は「米10年債先物のロングポジションが積み上がっており、金利先高感が高まっている。ドル/円も安定して114円台に乗せており、日本企業の第1・四半期の好業績期待に繋がっている」と話していた。

個別銘柄では、セイコーエプソン<6724.T>が続伸し年初来高値を更新。日本経済新聞社は10日、日経平均株価<.N225>の構成銘柄から東芝<6502.T>を除外し、エプソンを新規採用すると発表した。東芝の東証2部降格を受けた措置。8月1日から新たな構成銘柄で指数が算出される。日経平均連動ファンドや裁定取引に伴う需要が発生すると期待した買いが入っている。

半面、スズキ<7269.T>が反落。オランダ当局は10日、排ガス関連ソフトウエア不正使用の疑いを巡り、同社の調査を行うことを明らかにした。ロードテストにおいてスズキの「ビターラ」の排ガスが許容水準を超えたという。問題の先行きを懸念した売りが先行した。

東証1部の騰落数は、値上がり1494銘柄に対し、値下がりが392銘柄、変わらずが135銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20195.48 +114.50

寄り付き    20073.86

安値/高値   20070.67─20200.88

TOPIX<.TOPX>

終値       1627.14 +11.66

寄り付き     1616.04

安値/高値    1615─1627.79

東証出来高(万株) 143621

東証売買代金(億円) 20673.47

(辻茉莉花)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル155円台へ上昇、34年ぶり高値を更新=外為市

ビジネス

エアバスに偏らず機材調達、ボーイングとの関係変わら

ビジネス

独IFO業況指数、4月は予想上回り3カ月連続改善 

ワールド

イラン大統領、16年ぶりにスリランカ訪問 「関係強
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中