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日経平均は続落、米株安が重荷 日銀オペによる円安で下げ幅縮小

2017年07月07日(金)15時38分

 7月7日、東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株安を嫌気した売りが先行し、取引時間中として6月15日以来の安値水準を付けた。安寄り後、日銀が国債買い入れの増額と「指値オペ」を通告すると国内長期金利が低下。写真は都内で2015年9月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株安を嫌気した売りが先行し、取引時間中として6月15日以来の安値水準を付けた。安寄り後、日銀が国債買い入れの増額と「指値オペ」を通告すると国内長期金利が低下。外為市場で1ドル113円台後半まで円安が進行し日本株も買い戻しが入ったが、プラス転換には至らず、後場は方向感なくもみ合いを続けた。

業種別では保険、海運、輸送用機器を除く30業種が値下がりした。下落率トップは水産・農林で、不動産がこれに続いた。トヨタ<7203.T>など自動車の一角が堅調に推移した一方、メガバンクはそろって下落した。TOPIXも続落したが、節目の1600ポイント台は維持した。

日銀の国債買入増額と指値オペの通告前後では、金利敏感株に目立った反応はみられず、ドル高/円安の進行を受け主力輸出株が強含む展開だった。米6月雇用統計や20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)など、重要指標や海外イベントを控える中、買い戻しが一巡した後は、再度ポジション調整売りに押される格好となった。

もっとも「手控えムードが広がったが、下値については売り込みにくい局面」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏)との声もあり、日本株のバリュエーション的な割安感が全体相場の下支え要因となった。

個別銘柄では乃村工芸社<9716.T>が大幅安。6日に発表した2017年3―5月期決算で、連結営業利益が前年同期比21.7%減の18億6800万円と低調だったことが嫌気された。

またキヤノン<7751.T>が続落。欧州連合(EU)の反トラスト当局は同社に対し、買収合意に絡んで誤解を与える情報を提供したとして、異議告知書を送付したと明らかにした。東芝メディカルシステムズの買収を巡るEUの承認には影響はないものの、全世界の売上高の最大10%の制裁金が科される可能性があることから、先行きを懸念した売りが出た。

半面、サニックス<4651.T>、フマキラー<4998.T>など害虫駆除関連株が堅調。東京都品川区の大井ふ頭で陸揚げした貨物コンテナ内から、強い毒を持つヒアリ1匹が確認された。これを材料に、改めて短期資金が流入した。

東証1部騰落数は、値上がり455銘柄に対し、値下がりが1471銘柄、変わらずが95銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19929.09 -64.97

寄り付き    19856.65

安値/高値   19856.65─19979.93

TOPIX<.TOPX>

終値       1607.06 -8.47

寄り付き     1604.22

安値/高値    1603.89─1614.57

東証出来高(万株) 165375

東証売買代金(億円) 22732.62

(長田善行)

ロイター
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