ニュース速報

ビジネス

株は小幅続落、材料不足で方向感なく 出来高は今年最低水準

2017年05月29日(月)16時18分

 5月29日、東京株式市場で日経平均は小幅続落。前週末の米国株や為替など外部環境の変化が乏しいなか、早朝の北朝鮮のミサイル発射で地政学リスクの高まりが意識され売りが先行した。一巡後はプラス圏に浮上し、内需関連株を中心に継続的な買いが入った。写真は都内で2015年10月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続落。前週末の米国株や為替など外部環境の変化が乏しいなか、早朝の北朝鮮のミサイル発射で地政学リスクの高まりが意識され売りが先行した。

一巡後はプラス圏に浮上し、内需関連株を中心に継続的な買いが入った。ただ、手掛かり材料不足でこう着感が強まり、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を下回った。東証1部の出来高は12億7453万株と、今年最低水準を記録した。

TOPIXは小反発。セクター別では、その他製品、食料品、小売の値上がり率が高かった。半面、鉄鋼、海運、鉱業の値下がり率が大きかった。

日韓両政府によると、北朝鮮は29日午前5時40分ごろ、弾道ミサイル少なくとも1発を同国東岸から発射した。3週連続のミサイル発射に東京市場は安寄りで反応したが、下げ幅は限定的だった。市場では「回数が多くなり注目度は低くなっている」(アムンディ・ジャパン市場経済調査部長の濱崎優氏)との声が聞かれた。

トランプ政権を巡る「ロシアゲート」問題に関して、30日以降にコミ―元米連邦捜査局(FBI)長官が米上院・情報委員会で証言する予定となっている。だが、「マーケットはトランプ氏の弾劾、その後のペンス副大統領の大統領就任の可能性まで読み切っており、証言内容は材料視されない」(濱崎氏)との見方が聞かれる。

個別銘柄では、エイチ・アイ・エス <9603.T>が急反発し年初来高値を更新した。26日に自社株買いを発表したことが好感された。同社は自己保有株を除く発行済み株式総数の5.82%に当たる360万株、取得総額100億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は5月30日から7月24日。

半面、M&Aキャピタルパートナーズ<6080.T>が続落。同社は26日に公募増資を発表した。1株利益の希薄化や需給悪化を懸念する売りが出た。

東証1部騰落数は、値上がり933銘柄に対し、値下がりが942銘柄、変わらずが138銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19682.57 -4.27

寄り付き    19697.18

安値/高値   19627.19─19736.62

TOPIX<.TOPX>

終値       1570.21 +0.79

寄り付き     1569.93

安値/高値    1566.41─1575.05

東証出来高(万株) 127453

東証売買代金(億円) 17928.51

*見出しを修正しました。

(辻茉莉花)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

バイデン氏、半導体大手マイクロンへの補助金発表 最

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中