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米墨の貿易深化は両国に恩恵、TPPはNAFTAに立脚=米財務長官
9月29日、米国のルー財務長官は訪問先のメキシコで、米国とメキシコの貿易関係を深化させることは両国の経済にとり恩恵となるとの考えを示し、メキシコも参加している環太平洋経済連携協定(TPP)への支持を呼びかけた。写真は同日、メキシコ市で講演する同長官(2016年 ロイター/Henry Romero)
[メキシコ市 29日 ロイター] - 中南米4カ国歴訪中の米国のルー財務長官は29日、訪問先のメキシコで、米国とメキシコの貿易関係を深化させることは両国の経済にとり恩恵となるとの考えを示し、メキシコも参加している環太平洋経済連携協定(TPP)への支持を呼びかけた。
同長官はメキシコ自治工科大学(ITAM)で行なった講演で、グローバリゼーションにより一部の産業などに圧力がかかるものの、米国もメキシコもこれに背を向けることはできないとし、「変化を拒否することは解決に結びつかない」と述べた。
そのうえで、オバマ大統領の任期が切れるまでにTPPが米議会で承認を得られるよう取り組む時間は残されているとし、「公正な貿易により両国の経済は成長するとの事実に裏打ちされたこの議論に勝たなくてはならない」と述べた。
ルー長官は、TPPは発効から22年が経過した北米自由貿易協定(NAFTA)を通して得られた経験の上に立脚し、労働基準や環境基準の改善につながると指摘。「TPPはわれわれの地域的な競争力を高めるために重要となる」と述べた。
ルー長官はまた、テロ組織や麻薬組織への資金供給の阻止に向けた米墨間の協力は過去に例を見ない水準に高まっているが、まだやるべきことは多く残されていると述べた。