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FRBのインフレ・雇用目標、比較的早期に達成へ=米ボストン地区連銀総裁
8月31日、米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、訪問中の中国で、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ・雇用の目標は早期に達成される見込みだと述べた上で、当面早めに利上げを行うことで、商業用不動産価格の上昇などの経済リスクを緩和できるとの見方を示した。写真はマサチューセッツ州 ボストン で2009年3月撮影(2016年 ロイター/Brian Snyder)
[31日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は31日、訪問中の中国で、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ・雇用の目標は早期に達成される見込みだと述べた上で、当面早めに利上げを行うことで、商業用不動産価格の上昇などの経済リスクを緩和できるとの見方を示した。
総裁は、利上げの一部は金融の安定性に依存すると指摘。失業率は歴史的低水準まで下がっている中、商業用などの不動産価格が「非常に劇的」に上昇したと述べた。
米経済が完全雇用に近づき、インフレ率が2%目標の目前になる中、総裁はいわゆるデュアル・マンデート(雇用と物価という2つの使命)は「比較的早期に達成できそうだ」とみる。さらに総裁は「幾分早めの利上げで、デュアル・マンデートの達成時期は延びるかもしれない。だが、次の低迷期にデュアル・マンデートのかい離が大きくなるリスクは減らせる」と述べた。
年内の利上げがあるかどうかについては言及せず、FRBは米経済支援のため緩やかで段階的な利上げを目指すとの見方を再度示すにとどめた。
FRBがインフレと雇用に注目する一方、ローゼングレン総裁は商業不動産価格の上昇で銀行、投資家や家計が「過度な」リスクを負う可能性を警告した。
*内容を追加しました。