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ドル下落、米FOMCで9月利上げ強く示唆されず=NY市場

2016年07月28日(木)06時23分

 7月27日、終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。27日に終わった米FOMCで、9月利上げが強く示唆されなかったと受け止められた。写真はドル紙幣、2014年11月ワシントンで撮影(2016年 ロイター/Gary Cameron)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。27日に終わった米連邦公開市場委員会(FOMC)で、9月利上げが強く示唆されなかったと受け止められた。

28─29日の日銀金融政策決定会合をめぐる投資家の警戒感も、ドル買いを抑える要因だった。

米連邦準備理事会(FRB)はFOMCで政策金利据え置きを決定。声明では、物価指標や海外経済情勢を引き続き見守るものの、「短期的な経済見通しへのリスクは低下した」との見解が示された。

ドルは声明発表直後にいったん上昇したが、その後は9月利上げの可能性がそれほど高まったわけではないとの見方が広がり、値を消す展開になった。

ウェストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「9月利上げの線は消えていない。だがFRBが利上げの(明確な)シグナルを送ると考えていたなら、想定通りの答えではない」と述べた。

声明発表からすぐにユーロ/ドルは1.0960ドルに下落し、ドル/円は105.95円まで上がった。終盤はそれぞれ1.1056ドルと105.43円だった。

FOMCが終わると注目は急速に日銀の動向に戻った。投資家は、自分たちが期待しているほど大規模な追加緩和を日銀が打ち出さないのではないか、と神経をとがらせている。

今週を通じて見ると、市場のテーマとしてはFOMCよりも日本の財政・金融政策についての思惑の方が圧倒的に比重が大きい。

TDセキュリティーズのFX戦略北米責任者、マーク・マコーミック氏は「過去1週間半程度では、円(の材料)が恐らく唯一の継続的な話題だった」と指摘した。

ドル/円 NY終値 105.39/105.41

始値 105.51

高値 106.04

安値 105.16

ユーロ/ドル NY終値 1.1055/1.1062

始値 1.0993

高値 1.1064

安値 1.0963

ロイター
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