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米金融の不安定リスク高まる、英EU離脱決定受け=財務省報告
7月25日、米財務省の金融調査局は、半期に一度の米金融安定に関する報告書を公表し、英国のEU離脱決定によって、米金融システムの安定を脅かす潜在的なリスクが増大したとの見解を示した。写真は各国の紙幣、2011年1月(2016年 ロイター/Kacper Pempel)
[ワシントン 25日 ロイター] - 米財務省の金融調査局(OFR)は25日、半期に一度の米金融安定に関する報告書を公表し、英国の欧州連合(EU)離脱決定によって、米金融システムの安定を脅かす潜在的なリスクが増大したとの見解を示した。
報告書は、リスクは総じて中程度にとどまっているとしつつも、「英国のEU離脱決定によって押し上げられた」と指摘した。
リチャード・バーナー局長は会見で、リスクは少なくとも過去1年半ほど同程度にとどまってきたものの、英・EUの離脱交渉が数年かかることを踏まえ、米国では今後もしばらくの間、英EU離脱決定に伴う影響が感じられる可能性があるとした。
「離脱交渉が進むにつれ、信認がより大きな打撃を被る可能性がある」と指摘。「英金融システムが欧州全体や米国と密接に連携していることを踏まえ、英国に対する悪影響および欧州への影響波及が、米金融システムの安定にリスクを及ぼす可能性がある」と語った。
同氏はまた、米国の低金利や他国のマイナス金利が過度のリスクテイクを招き、リスクを高める一因になると指摘した。