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マイナス金利に対する評価、今後まとめたい=政井日銀審議委員
6月30日、30日付で就任した日銀の政井貴子審議委員(写真)は、コメンテーターとしての経験を生かして行きたいとの抱負を示した。(2016年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 30日 ロイター] - 30日付で就任した日銀の政井貴子審議委員は、コメンテーターとしての経験を生かして行きたいとの抱負を示した。2%の物価目標を掲げることの妥当性や、マイナス金利の評価については「執行部見解や他の委員の意見を踏まえ、今後見解をまとめたい」と述べるにとどめた。
就任にあたり「外資系(金融機関で)の経歴や市場での現場経験で、多少なりとも貢献したい」「コメンテーター、アナリスト的立場の説明力を生かしていければ」と強調した。
景気・物価をめぐっては「米国の利上げや新興国の成長鈍化で、世界経済の不確実性は高まっているが、英国の欧州連合(EU)離脱で不確実性はさらに高まった」と指摘。「日本への影響、家計・物価への影響には、最新の注意を払う必要がある」と警戒した。
多くの市場関係者が達成困難とみている2017年度中の2%目標達成の是非について「グローバル化が進んだ経済では、自国の政策のみで将来を展望するのは難しい」と述べ、世界経済の動向次第では達成そのものが難しいとの含みを持たせた。
前職の新生銀行執行役員時代には、黒田緩和を高く評価。今年1月に導入を決めたマイナス金利についても、短期的な円安誘導効果を評価していた。しかし、審議委員就任にあたり、発言は慎重姿勢一点張りとなった。
(竹本能文、伊藤純夫 編集:田巻一彦)