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ドル102円後半、月末実需の売買一巡後は方向感乏しい
6月30日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の102円後半。写真はハンガリー・ブダペストで2011年8月撮影(2016年 ロイター/Bernadett Szabo)
[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の102円後半。月末のこの日は、午前の取引で実需の売買が流入したが、午後はドルの上値の重さが意識されつつ、方向感に乏しい値動きとなった。
きょうは月末・四半期末ということもあり、仲値公示付近では実需筋のフローが観測された。輸出企業のドル売りと、輸入企業のドル買いがほぼ拮抗し、相場に目立った影響を及ぼさなかった。
市場では「ブレグジット判明以降、円、ドル、スイスフランはワンセットで同じ方向に動くので、ドル/円の通貨ペアでは値幅があまりでない。リスクオンになっても伸びきれない」(国内証券)との声が出ていた。
午後3時までの取引で、ユーロは朝方に付けた高値1.1128ドルから1.1085ドルまで下落。英ポンドも朝方の高値1.3463ドルから1.3362ドル付近まで下落した。ユーロ/円は114.55円から113.74円まで下落した。
英ポンド/円
原油相場や株価などには、英EU離脱ショックを受けた大幅下落に一服感がみられるが、「為替市場は最も慎重」(国内銀)で、価格の戻りが弱い状況が続いている。
為替スワップ取引では、円投/ドル転スワップによる3カ月物のドル調達コストが1.33%と前日の1.48%から低下した。
同コストは24日に英国民投票の結果を受けて一時1.6%台まで上昇したが、その後、小幅に低下している。
ただ、3カ月以上の期日物では、米大統領選をにらんで、ドル流動性確保の動きが金融機関の間で今後広がる可能性があり、潜在的な上昇圧力がある。
1カ月物のドル調達コストは1.17%付近で前日から若干低下している。同コストは24日に一時2.23%付近まで上昇した。
経済産業省が発表した5月の鉱工業生産指数速報は前月比2.3%低下だった。低下は3カ月ぶり。ロイターがまとめた市場予想では前月比0.1%低下だったが、発表数値は予想を下回った。
ドル/円
午後3時現在 102.65/67 1.1084/88 113.78/82
午前9時現在 102.78/80 1.1120/24 114.30/34
NY午後5時 102.84/92 1.1123/26 114.46/50
(為替マーケット・チーム)