ニュース速報

ビジネス

米国株式市場は反発、安値拾いの買いで

2016年06月29日(水)06時56分

 6月28日、米国株式市場は反発した。写真はNY証券取引所のトレーダー(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国株式市場は反発した。英国の欧州連合(EU)離脱ショックを受けた過去2営業日の株価急落で、この日は安値拾いの買いが入った。第1・四半期の米国内総生産(GDP)確報値と6月の米コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数がいずれも堅調な内容だったことも相場を落ち着かせた。

ピープルズ・ユナイテッド・ウエルス・マネジメントのジョン・トレイナー最高投資責任者(CIO)は、これらの指標によって「市場参加者が米経済は依然として極めて良好であることを思い出し、だれもがブレグジット(英国のEU離脱)という一部分からもっと全体的な状況へと目を向け直した」と述べた。

S&Pの10セクターがすべて上昇。原油価格の反発を背景にエネルギー株<.SPNY>が2.6%高と上げを主導したほか、英国民投票後に大きく下落していた金融株<.SPSY>とハイテク株<.SPLRT>も活発に買われた。

リバティービュー・キャピタル・マネジメントのリック・メックラー社長は「もしかしたらブレグジット問題は思ったより長引くかもしれないが、米国市場への影響は恐れていたほどでないかもしれないと市場参加者が考え始めた」ため押し目買いが入ったと指摘した。

投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所のボラティリティ・インデックス(VIX)<.VIX>は約21%下落し、英国民投票前の水準に近づいた。1日の下落率としては2011年8月以降で最大だった。

バイオ製薬のギリアド・サイエンシズは、米当局によるC型肝炎治療薬承認を好感し、5.2%上昇した。

特殊医薬品のエンドー・インターナショナルは18.3%高。新たな特許権が発効したことを明らかにした。

米取引所の合計出来高は82億株強で、過去20営業日平均の約75億株を上回った。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所が上げ2644で下げ440(比率は6.01対1)、ナスダックは上げ2302で下げ580(3.97対1)だった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 17409.72 +269.48 +1.57 17190.51 17409.72 17190.51 <.DJI>

前営業日終値 17140.24

ナスダック総合 4691.87 +97.42 +2.12 4643.93 4692.98 4643.93 <.IXIC>

前営業日終値 4594.44

S&P総合500種 2036.09 +35.55 +1.78 2006.67 2036.09 2006.67 <.SPX>

前営業日終値 2000.54

ダウ輸送株20種 7252.63 +159.23 +2.24 <.DJT>

ダウ公共株15種 699.45 +2.50 +0.36 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 665.75 +17.43 +2.69 <.SOX>

VIX指数 18.75 -5.10 -21.38 <.VIX>

S&P一般消費財 605.84 +11.35 +1.91 <.SPLRCD>

S&P素材 281.43 +2.08 +0.75 <.SPLRCM>

S&P工業 469.68 +7.69 +1.66 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 546.49 +3.21 +0.59 <.SPLRCS>

S&P金融 296.77 +7.15 +2.47 <.SPSY>

S&Pエネルギー 497.86 +12.79 +2.64 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 806.54 +15.59 +1.97 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 178.14 +0.51 +0.29 <.SPLRCL>

S&P情報技術 694.06 +13.83 +2.03 <.SPLRCT>

S&P公益事業 260.25 +0.83 +0.32 <.SPLRCU>

NYSE出来高 10.84億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 15635 + 335 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 15555 + 255 大阪比 <0#NIY:>

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

バリューアクト、セブン&アイ取締役候補者に賛成票投

ビジネス

欧州は中国から産業利益守るべき=仏財務相

ビジネス

追加利上げ、今年中に「ないともあるとも言えない」=

ビジネス

日経平均は4日ぶり反発、米株先物の底堅さが支援 
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像】【動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 5

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 6

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 7

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 8

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中