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ドル一時109円半ばに急落、短期筋などの売り
6月1日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の109円後半だった。写真は都内で2014年1月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 1日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の109円後半だった。午後はしばらく110円半ばでもみあっていたが、急速に下げの勢いを強め、一時109円半ばまで下落した。短期筋やアルゴリズム取引の売りが観測されている。
正午以降は積極的なプレーヤーがおらず、110.50─70円台の狭い範囲で取引されていたが、午後2時付近から急落に近い形で下落した。特段のニュースは見当たらないものの、5月30日安値110.32円を割り込んだことで下落し、断続的にストップロスを巻き込んでいったという。
市場では「ドル買いで構えていた短期筋があわてて売っている。アルゴリズム取引の売りも出たようだ」(国内金融機関)との声が出ていた。109.64円をつけたところで下げ止まり、午後3時にかけて小幅に回復した。
<午前のドルは110円後半で上値重い>
午前のドルは110円後半で上値が重かった。英国民投票で欧州連合(EU)離脱派優勢との世論調査結果や、米経済指標のまちまちな結果を受けて米国の6月利上げへの思惑が後退してきており、ドル買いは盛り上がりに欠けた。
短期筋の円ロングのポジションが縮小してきたことで「巻き戻しによる円売りの勢いが出にくく、このところドル/円の上値追いは徐々に鈍くなってきている」(邦銀)との声も聞かれた。
朝方には、海外時間の株安の流れを引き継いで日経平均株価が下げて始まり、ドルは一時110.42円まで下押しされた。株価の下げ幅縮小を眺めてドル/円も切り返したが、仲値公示にかけて実需筋の取引は盛り上がらず、戻りは鈍かった。
豪経済指標の堅調な結果が発表されると豪ドルが上昇し、ドル/円はリスク選好の円売りも交えて一時110.83円まで上昇したが、勢いは続かなかった。
ドル/円
午後3時現在 109.95/97 1.1122/26 122.29/33
午前9時現在 110.63/65 1.1132/36 123.16/20
NY午後5時 110.72/74 1.1130/35 122.88/92
(為替マーケットチーム)