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独5月のCPIは前年比変わらず、物価圧力なお弱く
5月30日、ドイツ連邦統計庁が発表した5月のドイツのCPI速報値は、EU基準の消費者物価指数(HICP)が前年同月比変わらずだった。国内物価圧力が依然として弱いことを示した。写真は2013年9月、ベルリンで(2016年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した5月のドイツの消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)が前年同月比変わらずだった。4月は0.3%下落しており、マイナス圏はかろうじて脱出したが、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和策にもかかわらず、ドイツ国内の物価圧力が依然として弱いことを示した。
また市場予想の0.1%下落ほど悪化しなかった。
前月比では0.4%上昇(予想:0.3%上昇)した。
国内基準では前月比0.3%上昇、前年比0.1%上昇と、いずれも市場予想に一致した。
内訳をみると、エネルギー価格の落ち込みが引き続き主要な下押し要因となる一方、サービス、家賃は上昇率が前月から加速した。
ドイツ復興金融公庫(KfWバンク)の首席エコノミスト、ヨルグ・ツォイナー氏は、独インフレ率は向こう数カ月に上昇し年末までには2%近くまで伸びが加速すると予想。「最近のエネルギー価格の上昇や独景気の底堅さを踏まえると、この予測が現実のものとなる可能性が高まっている」と述べた。
原油相場が持ち直す中、ECBは6月に公表するスタッフ見通しで、ユーロ圏の今年と来年のインフレ率見通しをやや上方修正するとみられている。
ロイター調査によると、31日に公表されるユーロ圏全体のインフレ率は0.1%下落する見通し。
*内容を追加しました。