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ドル一時114円前半に下落、株安で1年3カ月ぶり安値
2月9日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク午後5時時点に比べ、ドル安/円高の114円後半。一時114円前半まで下げ、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。都内ディーリングルームで撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 9日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク午後5時時点に比べ、ドル安/円高の114円後半だった。海外時間のリスク回避ムードを引き継いで日経平均株価が大幅安。ドルは一時114円前半まで下げ、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。
ドル/円は安く寄り付いた株価を眺めて朝方から下げた。麻生太郎財務相の発言が伝わっても上昇に弾みがつかなかった。市場では「海外株式市場の動向を踏まえた織り込みより、日経平均の下げがきつかった」(国内金融機関)との声も出ていた。
仲値公示にかけて国内勢の押し目買いも期待されたが、実需筋を含めて様子見の向きが多く、下押し圧力を押し返すほどのドル買いは出なかったという。
午前10時半頃に心理的節目の115円を割り込むと下げ足を強め、一時114.75円まで下落した。114円台での滞留時間は数分と短く、いったん115円台に戻したが、午後0時半頃にかけて再び下押し圧力が強まり、2014年11月以来の安値となる114.20円まで下げた。
同水準では下げ渋ったものの、戻りも鈍かった。株価の下げがきつく、米10年国債利回りも約1年ぶりの低い水準。市場では「日銀がマイナス金利の導入を決めた時は、日米金利差の拡大から円安方向に動くと思ったが、米金利が下がればドル高/円安にはならない」(国内金融機関)との声が聞かれた。
市場の一部では、10日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言が注目されているが、イエレン議長に近いフィッシャーFRB副議長、ダドリーNY連銀総裁が3月の追加利上げに慎重な姿勢を示している。「イエレン議長が『右腕』と『左腕』の意見になびく可能性が高く、ドルを買う材料にはならない」(同)との指摘があった。
ドル/円
午後3時現在 114.82/84 1.1204/08 128.65/69
午前9時現在 115.66/68 1.1188/92 129.41/45
NY午後5時 115.84/86 1.1193/98 129.63/67
(為替マーケットチーム)