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ドル上昇、リスク選好再燃で=NY市場

2015年10月06日(火)06時54分

 10月5日、ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。先週発表された9月の米雇用統計が弱い内容となり、米利上げ時期が来年初めに後ずれするとの見方が強まったことでリスク選好が再燃。3月撮影(2015年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 5日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。先週発表された9月の米雇用統計が弱い内容となり、米利上げ時期が来年初めに後ずれするとの見方が強まったことでリスク選好が再燃。安全資産やファンディング通貨とされる円、ユーロ、スイスフランなどが対ドルで売られた。

ドル/円は約1週間ぶり高値の120.55円に上昇後、終盤の取引で120.45円となっている。ドル/スイスフランも0.41%高の0.9757フラン。

ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は直近0.26%高の96.081。先週2日に付けた約2週間ぶり安値の95.218から回復した。またリスク選好による株高で、S&P総合500種<.SPX>は1.81%高だった。

BKアセット・マネジメント(ニューヨーク)のマネジング・ディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「リスク選好のフローが、金利面での失望を凌駕している」と述べた。

アナリストによると、欧州中銀(ECB)や日銀の追加緩和見通しも、ドルが対ユーロや円で買われる要因となった。

ウェルス・ファーゴ・セキュリティーズ(ニューヨーク)で通貨ストラテジストを務めるエリック・ビロリア氏は「ECBや日銀は積極的な緩和策を行っており、さらに追加緩和に踏み切る可能性がある。もし米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和策が長引くとの見方が広がれば、リスク選好相場全般にとって追い風となる」との認識を示した。

5日の市場でドルは、リスク選好度合いがより強い一部の新興国通貨に対して下落した。ドル/ブラジルレアルは終盤0.67%安の3.90レアルとなっている。

ドル/円    終値   120.45/48

始値   120.21/22

前営業日終値   119.88/91

ユーロ/ドル  終値   1.1188/91

始値   1.1234/35

前営業日終値   1.1208/14

ロイター
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