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米国、マクロプルーデンス手段の実施に「程遠い」=NY連銀総裁
10月3日、米ニューヨーク連銀のダドリー総裁(写真)は、米国は、幅広いリスクから金融システムと経済を守るマクロプルーデンス手段の実施には「程遠い」状態にあるとの認識を示した。4月撮影(2015年 ロイター/Eduardo Munoz)
[ボストン 3日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は3日、米国は、幅広いリスクから金融システムと経済を守るマクロプルーデンス手段の実施には「程遠い」状態にあるとの認識を示した。その理由として、金融システムの監督構造上の課題と危機予測の難しさを挙げた。
同総裁はボストンでの会合で講演し、「(金融システム全体のリスクを把握し、監督を行う)マクロプルーデンス手段の活用には期待できるが、そのような手段を米国でうまく活用できる状態には程遠い」と述べ、マクロプルーデンス手段の実施を急がないようけん制した。
世界的な金融危機を受け米国は、財務省、証券取引委員会(SEC)など金融監督当局のトップで構成される金融安定監督評議会(FSOC)を設置し、各局が危機対応で協調する体制を構築した。
ダドリー総裁は、この体制について「監督当局が各自の権限を守ろうとし、他の当局や財務省の働きかけに反応しない可能性もあるため、実践上の難しさが判明する可能性が高い」と指摘した。