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米労働市場は十分改善、早期利上げ正当化=リッチモンド連銀総裁

2015年09月05日(土)00時19分

9月4日、米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は、米労働市場に十分な改善が見られたため、近く利上げを実施することが正当化されるとの見解を示した。写真は2013年3月、ワシントンで講演するラッカー総裁(2015年 ロイター/Yuri Gripas)

[リッチモンド(米バージニア州) 4日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は4日、米労働市場に十分な改善が見られたため、近く利上げを実施することが正当化されるとの見解を示した。

同総裁は、米経済にとり事実上のゼロ金利政策はもはや必要ないとの考えを示し、「これまでに見られた著しい進展に金融政策を整合させる時期が来た」と述べた。

労働市場をめぐっては、利上げに必要な回復はすでに実現していると指摘。同日発表の8月の雇用統計については「良い内容」とし、金融政策見通しを変えることはないと述べた。

リッチモンド連銀の報告書では、「ここ1、2年で、適切な人材を確保できないとの企業の声が幅広く、継続的に上がっている」とし、賃金の伸びが加速する兆候もすでに出ているとした。

利上げを正当化する根拠として、個人消費が大幅に改善している点に言及した。

また最近の市場混乱については、中国経済への懸念が一因となっているとしたが、米経済への直接的な影響が及ぶ公算は小さいと語った。

その上で、利上げ決定をめぐり、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)には予断を持たず臨むとした。

ラッカー総裁は今年、FOMCで投票権を持つ。

ロイター
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