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ドルが1月以来の安値、米指標振るわず=NY市場

2015年05月15日(金)06時55分

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 14日のニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して続落、ドル指数は1月以来の安値水準をつけた。朝方発表された4月の米卸売物価指数が弱く、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が遠のくとの見方が広がった。

ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は終盤0.18%安の93.452。一時、欧州中銀(ECB)が量的緩和策(QE)を発表した1月22日以来の安値となる93.133を付けていた。

ユーロ/ドルは約3か月ぶり高値の1.1445ドルに上昇後、終盤は0.35%高の1.13965ドルとなっている。

4月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比で0.4%低下。マイナスは今年3回目となった。

これを受け、第1・四半期に主に冬の天候悪化とエネルギー価格低下で落ち込んだ米経済成長率が、そのまま第2・四半期も続くとの懸念が強まった。前日発表の4月の米小売売上高も市場予想を下回った。

バークレイズ(ニューヨーク)のFX調査部門責任者、ホセ・ウィン氏は「米経済の成長基調が、第1・四半期の指標が示唆するよりも実際に強まっているという明確な証拠が必要だ」とし、それがドル上昇トレンドに戻る条件だとの認識を示した。

その他指標では米新規失業保険申請件数は9日までの週で26万4000件に減少し、労働市場が依然底堅いことを示した。

前出のウィン氏は、インフレ圧力が弱まっているものの、バークレイズは引き続きFRBの利上げは9月とみていると述べている。

一方、オアンダの上級通貨ストラテジスト、アルフォンソ・エスパルザ氏は「さえない、あるいは期待外れの米経済指標で、利上げの可能性が徐々に弱まっている」と指摘した。

ドル/円は約2週間ぶり安値の118.885円に下落したが、終盤は持ち直して0.07%高の119.235円。

ドル/円    

終値   119.16/18

始値   119.18/19

前営業日終値   119.13/15

ユーロ/ドル  

終値   1.1409/12

始値   1.1415/16

前営業日終値   1.1353/55

*内容を追加します。

ロイター
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