日産の米国シェア10％目標は達成可能、日韓の余剰能力で＝副社長

　２月２７日、日産自動車の北米部門を担当するホセ・ムニョス副社長は、大型の追加投資をせず、韓国や日本での余剰生産能力を活用することで、２０１７年３月期の米国市場でのシェア１０％の目標は達成可能との認識を示した。昨年１０月撮影（２０１５年　ロイター/Benoit Tessier）

［横浜市　２７日　ロイター］ - 日産自動車<7201.T>の北米部門を担当するホセ・ムニョス副社長は２７日、横浜市の本社で記者団に対し、大型の追加投資をせず、韓国や日本での余剰生産能力を活用することで、２０１７年３月期の米国市場でのシェア１０％の目標は達成可能との認識を示した。

日産の１４年暦年での米国シェアは８．４％、１５年１月現在は９・０％となっている。ムニョス副社長は「キーワードはフレキシビリティ（柔軟性）」と指摘、日本や韓国での余剰生産能力を北米向けの輸出車に振り向けることなどで対応できるとの考えを示した。

米国ではＳＵＶ（スポーツ型多目的車）の「ムラーノ」や「ローグ」、大型ピックアップトラック「タイタン」などの販売が堅調で、ムニョス副社長は「今日ほど自信があったことはない」と米国での販売拡大に意欲を見せた。

一方、日産は販売台数でしばらくホンダ<7267.T>を追いかける立場だったが、ムニョス副社長は「追い抜くことに自信を持っている」と語った。

米国での１３年のシェアは日産が８・０％、ホンダが９．８％、１４年は日産が８．４％に対し、ホンダは９．４％と、その差が縮まっている。

ホンダは大型のピックアップトラックを展開しておらず、日産は幅広い車種展開などが寄与し、向こう数年以内には米市場での販売台数で日産がホンダを追い抜く可能性がある。

(白木真紀)