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9月22日、円安・株高相場はスピードダウン。投資家の関心は再び上昇相場がスタートするかに集まっている。写真は4日撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)
[東京 22日 ロイター] - 22日の市場で円安・株高相場はスピードダウン。ただ、投資家の関心は、再び上昇相場がスタートするかに集まっている。日米両サイドに材料がある「円安ストーリー」は描きやすいが、円安デメリットが目立ち始めたなかで「日本株高ストーリー」は描きにくいとの声も、市場関係者の一部から出ている。
9月22日、円安・株高相場はスピードダウン。投資家の関心は再び上昇相場がスタートするかに集まっている。写真は4日撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)
[東京 22日 ロイター] - 22日の市場で円安・株高相場はスピードダウン。ただ、投資家の関心は、再び上昇相場がスタートするかに集まっている。日米両サイドに材料がある「円安ストーリー」は描きやすいが、円安デメリットが目立ち始めたなかで「日本株高ストーリー」は描きにくいとの声も、市場関係者の一部から出ている。
<ソフトバンク反落、利益確定売りの典型>
典型的な利益確定商状となったのはソフトバンク<9984.T>だ。同社が32.4%出資する中国の電子商取引大手、アリババ・グループ・ホールディング
ソフトバンクの売買代金は2374億円と東証1部全体の約11%に達し、押し目買いの需要が高いことをうかがわせている。しかし、株価は8月半ばから1カ月間で24%の急騰をみせていただけに「アリババ上場を手掛かりに買われてきたが、いったん材料出尽くしとして、利食い売りが優勢になった」(国内証券)という。
マーケット全体も利益確定モードだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)、スコットランドの住民投票など一連の海外イベントは一巡。グローバル金融相場は継続しているものの、金融緩和の半面で米国以外の先進国景気には不安が強い。市場と実体経済とのかい離も目立ち始めており、市場には警戒感も強くなっている。
週明けの日経平均<.N225>は反落。一時150円近い下落となった。ドル/円
<適度な円安で止められるかには疑問も>
もちろん、利益確定売りは想定の範囲内ともいえる。約1カ月でドル/円は7円上昇、日経平均も1000円上がり、ともにリーマン・ショック前の水準を一気に回復。急ピッチの上昇でどちらの相場にも過熱感が出ており、市場では「適度な調整」(大手証券)と歓迎する声も出ている。
市場の関心はその先だ。利益確定一巡後、再び円安・株高相場が再開するのかどうか、不安視する声も少なくない。
「円安ストーリー」については描きやすい。米国には利上げ、日本には貿易赤字のほか日銀の追加緩和や公的資金の外国証券投資増加への思惑など、日米両方に円安材料があるためだ。G20でも「お墨付き」をもらった。
しかし、「日本株高ストーリー」に関しては慎重な見方も多い。前週、ロンドンの海外投資家を訪問してきた国内銀行のトレーダーによると「ヘッジファンドは円安ストーリーは描けても、日本株高ストーリーは描きにくいと考えているようだ。円安のデメリットも出てきているし、以前のように輸出も伸びない。米株対比でアウトパフォームはしにくいとみている」と指摘する。
「アベノミクス相場」1年目の昨年は、円安によって輸出が増えて、賃金が上昇、日本の輸出企業を起点とした景気改善という、日本株にとってもポジティブなストーリーを描くことができた。
しかし、昨年1年間の円安相場を経ても、輸出は伸びず、賃金もさほど増えなかった。輸入物価の上昇は消費増税も加わって、中小企業や一般消費者にダメージを与えている。
足元の利益確定が終わり、1ドル110円を超える勢いで円安進行が再び始まれば、日本株にとってマイナス材料と受け止められる可能性もある。
三菱東京UFJ銀行・金融市場部戦略トレーディンググループ次長の今井健一氏は、円安を適度なところで止めることができるか、わからないと指摘する。「政策当局者の思惑に反し、相場が行き過ぎたことは何度もある。為替をコントロールできると思うのは傲慢だ。円安が進み過ぎれば、日本経済にとってマイナスの影響も大きくなる」と話している。
(伊賀大記 編集:田巻一彦)
<東京市場 22日>
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日経平均 国債先物12月限 国債335回債 ドル/円(15:00)
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16205.90円 145.72円 0.540% 108.85/87円
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-115.27円 +0.22円 -0.015% 109.03/06円
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注:日経平均、国債先物、現物の価格は大引けの値。
下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。