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4月17日、ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は必要があれば量的緩和策を支持する用意があることを示し、ECBのあらゆる動きに反対してきた姿勢を転換した。昨年5月撮影(2014年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 17日 ロイター] -欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は必要があれば量的緩和策を支持する用意があることを示し、ECBのあらゆる動きに反対してきた姿勢を転換した。
4月17日、ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は必要があれば量的緩和策を支持する用意があることを示し、ECBのあらゆる動きに反対してきた姿勢を転換した。昨年5月撮影(2014年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 17日 ロイター] -欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は必要があれば量的緩和策を支持する用意があることを示し、ECBのあらゆる動きに反対してきた姿勢を転換した。
2012年のユーロ圏危機のさなか、バイトマン総裁はただ一人、ECBの国債買い入れプログラム(OMT)導入に反対票を投じた。独連銀総裁としてのバイトマン氏にとって、このプログラムは明らかに国家財政の領域に踏み込んだものだった。
だが量的緩和については先月、「論外ではない」と述べ、柔軟な姿勢を示した。
ドイツの欧州経済センター(ZEW)のクレメンス・フュースト所長は、「金融政策に完全に焦点を当てている限り、そして財政ファイナンスの禁止に抵触しない限り、バイトマン総裁はかなり現実的だと思う」と指摘。
「国債買い入れプログラムではそれが彼の懸念だったが、量的緩和の場合は異なる」とし、「線引きは簡単ではない。だが量的緩和の場合、線引きが不可能でもない」と述べた。
45歳のバイトマン総裁は前任者たちと比べてはるかに若く、物腰もやわらかだ。議論に加わり、資産買い入れを準備する場合に詳細決定で影響力を発揮し、理事会内での歯止めとなることを狙っているとみられる。
「責務の範囲内で」非伝統的な手段を活用するとした今月の理事会でのメッセージに、財政ファイナンスの禁止を強調する独連銀への配慮があることは明らかで、バイトマン総裁の影響力がうかがえる。
ユーロ圏の低インフレで、周辺国はドイツなどより競争力のある国と比べて物価調整が進まない見通しで、債務削減が困難にもなっている。ユーロ圏のデフレ対策に積極的に取り組むよう、特に国際通貨基金(IMF)からの圧力が強まっているのも、こうした事情が背景にある。
公的通貨・金融機関フォーラム(OMFIF)で議長を務めるデビッド・マーシュ氏は「バイトマン氏にとって、それ(量的緩和)が改革を免れるための万能薬ようなものだと関係各国がみなさないことが肝心だ」と述べている。