シリア・ミサイル攻撃:トランプ政権のヴィジョンの欠如が明らかに

2017年4月18日(火)19時00分
青山弘之(東京外国語大学教授)

ドナルド・トランプ米政権は、突発的な軍事介入がシリア内戦の「ゲーム・チェンジャー」となり得ないことを、身をもって証明した――化学兵器攻撃疑惑への対抗措置として米軍が行ったミサイル攻撃は、少なくともシリアの文脈においてはそう総括できるだろう。

米国とシリア・ロシアの主張は真っ向から対立

米国防総省は4月7日、地中海沖に配備された艦船2隻からトマホーク巡航ミサイル60発を発射し、59発がヒムス県南東部のシャイーラート航空基地一帯に着弾、シリア軍の航空機、掩蔽壕、石油・装備貯蔵施設、防空...